DARE で CAD データ変換に失敗するパターンまとめ①(DWG → JWW 編)

2020 年 08 月 27 日

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・DARE で変換がうまくいかないときがある ・どういう時に変換失敗となるのか知りたい

・・・こんな疑問はありませんか? この記事では DARE で CAD データの変換に失敗しやすいパターンを紹介します。アンチパターンを回避し、ぜひ快適な変換ライフをお送りください!

目次

DWG、DXF を JWW に変換するときに失敗するパターン

モデル空間ではなく、レイアウト空間がアクティブになっていませんか?

DARE では、「変換サービス紹介」のページにも書かれている通り、モデル空間がアクティブになっている DWG しか変換できません。

協力会社から DWG ファイルを受け取ったとき、外からはどちらの空間がアクティブになっているかを確認できないため、「そのまま変換サービスにかけて失敗する」というパターンが発生しているようです。

ここでは、まずは モデル空間、レイアウト空間についてご説明いたします。

そもそも、モデル空間、レイアウト空間って何?

DWG や DXF には「モデル空間」と「レイアウト空間」と呼ばれる作業環境が用意されています。

モデル空間とは

model

モデル空間とは、作図を行うための無限空間です。

モデル空間では単位は意味を持たず、モデル空間内の「1」を基準にすべてのオブジェクト(作図されたもの)の大きさが相対的に決定します。 「210 x 297」の枠を書いたとしても、それは A4 の用紙サイズと比率が同じだけの仮想的な空間にすぎません。

レイアウト空間とは

paper

レイアウト空間とは、印刷を行うための有限空間です。

こちらは単位が大きな意味を持ちます。日本では「ミリメートル」を指定することが普通です。「210 x 297」の枠は、単位を「ミリメートル」にすれば A4 用紙の大きさを指定したことになります。 印刷する前に、実際の紙面上でのレイアウト(配置)を確認するための空間であることから、このような名前がついています。ペーパー空間と呼んだりもします。

ビューポートとは

view (1)

モデル空間とレイアウト空間をつなぐ役割を果たすのが「ビューポート」です。 ビューポートは、いわゆる透明な「窓ガラス」です。モデル空間に一つだけ書かれたオブジェクトを、複数のビューポートから覗くことができます。 それによって、同じオブジェクトを何度も書いたり、大量にコピペしたりしなくても、ビューポートを配置するだけで、紙面上のレイアウトを簡単に作成することができます。

図面枠はどこに書くの?

AutoCAD の仕様に従えば、「レイアウト空間に書く」が正解です。

図面枠はそもそも印刷するときにのみ必要なものであり、オブジェクトのモデリングとは無関係です。ですから、図面枠はモデル空間に書くのは不自然、ということになります。

実際にレイアウト空間はよく使われているの?

微妙です。これは本当に各社各様に図面の書き方があるため、なんとも言えません。

上記では「図面枠はレイアウト空間に書く」と言いましたが、実際の現場ではモデル空間に図面枠を書くことは普通に行われています。そして、モデル空間をそのまま印刷することも当たり前のように行われています。 開発側が想定した使い方が、必ずしもユーザーに受け入れられるとは限らない、という実例のように思います…。

モデル空間、レイアウト空間はどうやって判別するの?

ここでは、弊社が開発している IJCAD 2020 PRO を使ってご説明いたします。 IJCAD は 1か月間の無料体験版もございますので、無料ですぐにモデル空間とレイアウト空間の判別が可能です。

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  • IJCAD を起動します。
  • 対象の DWG を IJCAD で開きます。
  • 最初に開かれた画面で、左下のタブを確認する。
  • 「モデル」がアクティブになっていればモデル空間、それ以外がアクティブになっていれば「レイアウト空間」です。

モデル空間は、各図面に一つしか作れません。 したがって、モデル空間以外のタブがアクティブになっていたら、それはレイアウト空間ということになります。

レイアウト空間がアクティブになっている図面はどうやって DARE で変換すればいいの?

結論は二つです。

  • IJCAD などの AutoCAD 互換 CAD を使って、手動でモデル空間をアクティブにしてから変換する
  • DARE Lite を使って変換する

DARE Lite では、お客様がアップロードされた図面を変換する際に、モデル空間とレイアウト空間のどちらがアクティブになっているのかを判別しています。

レイアウト空間がアクティブになっている場合、特殊な処理を挟んで、レイアウト空間の見た目通りに JWW 図面に変換する、という処理を行っています。ですので、いちいち手動でモデル空間をアクティブにする、などという行為を行わなくても、そのまま図面を投げてもらえれば変換が成功します。

(ただし、2020/08/31 時点では変換先が SFC、P21 の場合は未対応です。)

結論:DARE Lite を使ってみてください!

DARE Lite はお客様の変換したい要望を実現するために、日々アップデートを続けています。

DARE で変換が失敗したお客様は、この機会にぜひ一度 DARE Lite をご利用ください。Google アカウントを持っているだけで簡単にログインが可能です。

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