機械CADとは?2Dと3D の機械CADは何が違う?専用CADや資格もご紹介します

2020 年 08 月 11 日

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自動車や航空機、家電製品や携帯電話といった機械は、CAD を用いて製品や部品の設計図を描きます。一般的によく使われている汎用 CAD でも製図は行えますが、専門性の高い図面であるほど機械製図に特化した機械系 CAD システムを用いることが多いです。この機械製図に特化した CAD のことを機械 CAD と呼びます。 機械のほかにも、例えば 建築、電気、アパレルなど、専門分野に特化した CAD ソフトが存在します。専門分野によって CAD の特徴や機能が異なるため、CAD の導入を考えている方は汎用 CAD にするか、専門 CAD にするかよく検討する必要があります。 この記事では、機械 CAD の特徴や CAD の紹介、資格について詳しくご紹介します。

目次

機械 CAD とは

機械 CAD は、自動車や航空機等機械設計に必要な機能が強化されたCADのことを指します。 機械 CAD では、汎用 CAD にはない ねじやナットの部品、溶接等の記号が豊富に収録されていたり、部品表や中心線などの自動作図といった機械製図を行う際に便利なコマンドが利用できます。 専門的な機能がなくとも自身で作成したブロックや他図面からのアタッチで代用することはできますが、機械 CAD の機能を利用すればそれらの作業が簡単に行えます。 また、機械 CAD はその殆どが3次元に対応しています。3次元で設計を行うことで部品同士が干渉していないかチェックし、問題がない状態で2次元の図面へドラフトします。 3次元 CAD は導入コストも習得までの時間も掛かりますが、人の目では把握しにくい干渉のチェックやミスをすることができない強度や重量の計算などを自動で行う事ができるため、最近では主流とってきています。

【参考記事】
専用CADと汎用CADの違いって?おすすめの専用CADソフトも紹介します

機械CADソフト

それでは機械CADにはどのようなソフトがあるのでしょうか。 3次元の機械CADは機能に応じて (高性能) ハイエンド > ミッドレンジ > ローエンド (低機能) の3つのランクに分かれています。 これらを踏まえてみてみましょう。

CATIA

CATIA は3次元CADの業界ではトップシェアを誇り、幅広い業界で利用されている3次元汎用CADです。デザイン、設計から検査、解析、管理までオールマイティに活用できます。 なかでも自動車や航空機、造船業界などの大規模かつ複雑な設計製図に用いられることも多く、ハイエンドの代表格といえます。

SOLIDWORKS

SOLIDWORKS は3次元CADの業界で CATIA に次ぐシェアを誇る、ミッドレンジ CAD の代表格です。CATIA は大規模な設計に適している一方で、CATIA は家電や精密機械などの中規模な設計製図に適しています。

AutoCAD

AutoCAD は、2D/3D汎用 CAD です。2次元CADの業界ではトップシェアを誇っています。 汎用CADであるため、先に紹介した CATIA や SOLIDWORKS のような専門的な機能は搭載されていませんが、3D に対応する CAD としては、安価に導入が可能となります。 また、AutoCAD はサブスクリプションの特典であるツールセット「AutoCAD Mechanical」を利用することで、AutoCAD の料金のみで機械設計に必要なパーツやライブラリを利用できるようになります。

機械CADの仕事と資格

機械CADオペレーターは、専門的な知識や複雑なCADの操作が求められることも多くCADオペレーターの中では比較的難しいといわれています。しかし、機械CADオペレーターとしての技術を身に付けられたら就職に強く、即戦力としてすぐに就職することができるのではないでしょうか。 機械CADオペレーターとして働くために必要な資格や条件はありませんが、取っておくと良い資格は存在します。

機械・設備・電気CADインストラクター資格

日本インストラクター協会が主催する、機械・設備・電気CADにおける空調設備設計・給排水衛生設備設計・電気設備設計・プラント設備設計などを十分に理解し、AutoCADまたはJw_cadで実務が滞りなく行える人に対して認定されます。 階級はなく在宅試験で取得が可能です。

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は CAD の資格の中でも広く知られており、企業からの評価も高いとされる資格です。主催している 一般社団法人コンピュータ教育振興協会 の母体である 一般社団法人コンピュータソフトウェア協会 は、CADに限らず検定試験に特化した事業を行っています。

CAD利用技術者試験は2次元と3次元でそれぞれ試験が分かれています。 2次元CAD利用技術者検定の資格は、基礎・2級・1級、1級ではトレース・機械・建築と分かれています。 3次元CAD利用技術者検定の資格は、2級・準1級・1級 で分けられていてそれぞれ製造と機械製図が対象です。

【参考記事】 ・CADの仕事を始めよう。資格の種類と必要な知識まとめ

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