AutoCAD LTとは? AutoCADとの違いは?機能を比較して分かりやすく解説します

2020 年 07 月 02 日

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2次元CADの中でもトップシェアを誇るAutoCAD。AutoCADには、機能や価格が異なるAutoCAD LTと呼ばれるグレードが存在します。AutoCADと比べると1ライセンスあたりの価格も安価で、比較的導入しやすいAutoCAD LTですが、AutoCADとはどの程度違いがあるのでしょうか。

この記事では、AutoCADとAutoCAD LTの違いについて、機能・用途・価格などの面を比較し、違いを解説します。

目次

AutoCADとAutoCAD LTの基本

AutoCADとAutoCAD LTの基本的な仕様の一部を比較してみましょう。

AutoCADAutoCAD LT
機能の比較・2D設計
・3Dモデリング
・LISP/スクリプトの利用
アドオンアプリケーション/APIでのカスタマイズ
・CAD標準仕様設定
・Web/モバイルアプリの利用
・2D設計
・スクリプトの利用
・Web/モバイルアプリの利用
ツールセット・含まれる・含まれない
ライセンス形式・シングルユーザー
・マルチユーザー
・シングルユーザー
価格・1ヵ月/27,500円
・1年間/220,000円
・3年間/594,000円
・1ヵ月/8,800円
・1年間/68,200円
・3年間/183,700円

AutoCADとAutoCAD LTはどちらも2次元汎用CADですが、AutoCADは3Dモデルにも対応しています。3D CADレベルのモデリングは行えませんが、簡単な作成・編集、イメージの作成などであれば十分使えるでしょう。

重視する機能で比較

AutoCAD、AutoCAD LTそれぞれの仕様を比較しましたが、2D作図での利用であればAutoCADとAutoCAD LTでの使用感は変わりません。 また、AutoCAD でしか利用ができない機能は「3D機能全般」と「高度なカスタマイズ」の2つです。そのため、2D設計でのみの利用を考えているならばAutoCAD LTでも十分な設計業務が行えまるでしょう。 高度なカスタマイズといえば、APIやLISP、VBAでプログラムを作成したり、AutoCADストアなどからダウンロードしたアドオン アプリケーションの利用を指します。これらを利用することで単調な作業をプログラム化し、業務の効率化を図ることができます。AutoCAD LTでは高度なカスタマイズはできませんが、スクリプトを用いることで簡単な作業であればコマンド化を行うことが可能です。

ツールセットの内容で比較

AutoCADのサブスクリプションプランには、ツールセットと呼ばれる専門分野の設計・作図に特化した機能を持つオプションが含まれます。ツールセットでは、建築設計、機械設計、電気制御設計などで利用される部品や設備などのライブラリやそれぞれの設計に特化した機能が利用できます。 設計したい図面が専門的な設計を必要とする図面であれば、AutoCADを検討すると良いかもしれません。

ツールセットについてはこちらの記事でも解説しています。
Jw_cad と AutoCAD 何が違うの?これから勉強を始める初心者の方にも分かりやすく解説します

AutoCADとAutoCAD LTどっちがいいの?

3Dモデルにも対応し、専門分野の設計にも強いAutoCADと、一般的な2次元図面の作図・設計であれば不自由なく利用できるAutoCAD LT。 どちらがより相応しいかは、利用する目的や用途を考える必要があります。

AutoCADは1ヵ月間の無料体験版が配布されています。いきなり購入するのではなく1か月間で評価を行い、3D機能やツールセットが必要か検討するとよいでしょう。

2D設計であれば、より安価なAutoCAD互換CADを利用してみることも一つの手ですね。

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