建築CADでは何ができる?汎用CADとの違いは?ソフトや関連資格などもご紹介します

2020 年 07 月 05 日

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CADと一言で表しても、2次元のみ3次元まで対応した製品や専門的な設計に対応した機能が付属する製品まで数多く存在します。 この記事では、そんな多種多様なCADの中でも「建築CAD」について分かりやすく解説します。

目次

建築CADとは

建築CADとは、建築設計に必要な機能が付属したCADを指します。設計図に必要な部品や添景(※自家用車や人物など、設計には必要がないが図面の意図を読み取りやすくするためのパーツ)がライブラリとして登録されていたり建築図面用のテンプレートが用意されているなど、汎用CADではカバーしきれない専門的な機能が付属し、建築に特化した製品となっています。 建築業界では建築士が自ら設計図を書くこともありますし、建築士の描いたラフを設計士やCADオペレーターが図面へ起こすこともあります。どちらにせよ、建築業界にCADは不可欠なソフトです。

【参考記事】
専用CADと汎用CADの違いって?おすすめの専用CADソフトも紹介します

建築CADソフト

建築CADはたくさんの種類がありますが、よく利用されているCADは AutoCAD、Jw_cad で、どちらも汎用CADと称されます。

AutoCAD

Autodesk社が開発する AutoCAD は、建築業界のみならず世界でもトップシェアを誇る汎用CADです。使いやすいUIで初心者でも扱いやすく習得もしやすいことが特徴です。

AutoCADは汎用CADとしても非常に高性能でそのままでも作図を行うには申し分ない機能が付いていますが、Architecture ツールセットとよばれる専用CADの機能を利用できるオプションが存在します。

Jw_CAd

Jw_cad は無料で配布されているCADでありながら、作図機能も十分備えているため日本でも多くの企業が導入しています。 開発に建築士が関わっているために建築設計に必要な機能が多く付属しており、建築用汎用CADとも呼ばれています。 クロックメニューという時計状のマウスメニューが特徴的です。

建築CADの2次元と3次元

建築業界では、機械設計ほど浸透はしていませんが3次元CADが存在します。3次元CADで建築物を設計すると、3次元モデルから自動的に2次元の設計図が生成される機能や、設計した建築物に必要な柱や壁量の充足計算、設計内容に不備がないかなどのシミュレーションを行えるものも存在します。 しかし、3次元モデルから2次元図面の生成にはまだ課題があったり、3次元CAD自体が非常に高価であることなどから現場ではまだまだ2次元CADも重宝されているようです。

【参考記事】
Jw_cad と AutoCAD 何が違うの?これから勉強を始める初心者の方にも分かりやすく解説します
【誰でも分かるAutoCADの使い方①】AutoCAD で作図を始めるまでの準備をマスターしよう
【Jw_cad入門】初心者でも使いこなせる!Jw_cadの使い方まとめ①

建築CADの仕事と資格

建築CADを利用する仕事は、主にCADオペレーターです。建築士や設計士の指示から、CADで図面を作成します。 CADオペレーターとして従事する場合に建築設計に関する知識は必要ないともいわれますが、ある程度知識を持つことで図面の意味を理解しスムーズに作図作業を行う事が可能です。

そんなCADオペレータの仕事ですが、就職には自分の能力をアピールするためにも資格を保有していると有利です。建築CADに関する資格についてもご紹介します。

2次元CAD利用技術者試験

2次元CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催するCADの知識と実技の能力を測る試験です。3次元CAD利用技術者試験も存在しますが、こちらは機械設計を主としています。 2次元CAD利用技術者試験では、基礎・2級・1級に分けられていて、自分の能力にあった内容の試験を受けることができます。 1級は、2級保持者のみが受験可能で、内容も機械と建築に分けられCADだけではなく建築の専門知識も必要となります。歴史も長くCAD業界での認知度も高いことから取得することで就職では有利となるでしょう。

建築CAD検定試験

建築CAD検定試験は、一般社団法人全国建築CAD連盟が主催する建築分野に特化したCAD資格です。2級・3級・2級・准1級に分けられていて、こちらも自分の能力にあった内容の試験を受けることができます。 2級からはCADの知識だけでなく建築設計に関する知識も必要で、建築業界への就職ならば2級以上を取得していると就職では有利となるでしょう。

【参考記事】
CADの仕事を始めよう。資格の種類と必要な知識まとめ

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